(特活)アジャスト(愛知県犬山市)(多文化共生/教育、日本語教育)

「地域に飛び出す市民国際プラザ」 団体活動インタビュー

◆(特活)アジャスト(愛知県犬山市 2020年09月29日)@Zoomオンライン

「やれば、できる」、「ここでできたのだから、他の場面でも大丈夫」を目指して

外国につながる小・中学生などを中心に愛知県犬山市で高校進学・学習支援に携わる(特活)アジャスト。市民国際プラザでは副代表の清長摩知子さんから団体の活動内容についてお話を伺いました。

同団体の支援する子どもたちのクラスは主に3つ。1つ目は中学生を対象としたさくら教室。「全日制の公立高等学校」への進学を目指す外国につながる子どもたちが支援の対象です。日本語の日常会話に問題を抱えた生徒や会話に問題がなくても学習となると・・・という生徒などが、清長さんたちの元を訪れます。

2つ目は小学5年生以上を対象としたつぼみ教室。「小学校高学年のつまずきポイントを教える」活動です。「つぼみ」が「さくら」として開花し、満開となる日を迎えるためには、ここでのつまずきを避けることが重要です。他にも「寄付の教室」への参加や科学館の訪問といった体験活動も行っています。

3つ目はアジャスト犬山教室。発達障がいや、それに類する子ども達の学習支援を個別で行っています。こちらは国籍に関係のない活動です。清長さんたちが、高等学校への進学でも「全日制」にこだわって支援を行うのは、外国につながる子どもたちの将来を考えてのこと。

開室以来の合格者の皆様方。毎年第一志望校 に合格しているとのこと。おめでとうございます!!
開室以来の合格者の皆様方。毎年第一志望校に合格しているとのこと。
おめでとうございます!!

学習のご様子。 皆様、集中できる机と椅子で勉強します。
学習のご様子。皆様、集中できる机と椅子で勉強します。

「アジャストの支援を受ける生徒・児童の多くは、日本生まれ、日本育ち、そして将来も日本で過ごす人々。高校受験をしっかり頑張ってくれており、本当に嬉しい。ここで成功体験を積み重ねて、「やればできる」、「ここでできたのだから、他の場面でも大丈夫」と思いながら、大人になってくれれば、と思う」

清長さんたちは、こうした成功体験を積み重ね、さくら教室から色々な「ロールモデル」を発信することができれば、と考えています。さくら教室を卒業した子どもたちの活躍―高校で勉学に励む子、指定校推薦で大学進学した子、正社員として就職が無事に決まった子、県教員採用試験に合格した子など―を聞くたびに、やりがいと喜びを感じる(特活)アジャストのメンバーたち。支援を受けた子どもたちが、またさくら教室に戻って、次の世代のかつての自分たちを助けてくれる。そんなサイクルの安定を目指し、日々、活動に従事しています。

(特活)アジャスト・ウェブサイトhttps://npo-adjust.jimdofree.com/