佐賀県・(公財)佐賀県国際交流協会(佐賀県佐賀市)(多文化共生/全般、日本語教育)

「地域に飛び出す市民国際プラザ」 団体活動インタビュー

◆佐賀県・(公財)佐賀県国際交流協会(佐賀県佐賀市 2021年12月6 

市町や地域、企業等との連携で進める多文化共生の地域づくり

佐賀県国際交流プラザの様子

佐賀県国際交流プラザ

佐賀県の外国人人口の比率は全国的に見て高くはないものの(2021年1月現在で約0.9%)、増加率は高く、多文化共生の施策が進んでいるという印象があります。その要となる佐賀県地域交流部国際課の北御門織絵さんと、今回のインタビュー会場である国際交流プラザを運営する佐賀県国際交流協会の矢冨明徳さんにお話しを伺いました。

佐賀県は平成26年度に佐賀県国際戦略を策定し、県の経済振興や国際協力を進めていく上で世界とともに発展する佐賀を目指すとともに、内なる国際化(多文化共生の地域づくり)を進め、意識の醸成を図ってきました。

翌年に大学に委託して実施した「佐賀県における多文化共生に関する調査」の結果から佐賀県の多文化共生の課題を見極め、各事業を進めています。その中で、地域における多文化共生の核として、同じ生活者としてのコミュニケーションの機会の創出と相互理解を推進するため、地域における外国人と日本人のコミュニケーションの場である「地域日本語教室」の設置を推進しており、その設置支援や、既存の教室の活動支援に取り組んでいます。県内の各産業分野に外国人住民の増加している現状を踏まえ、また、多文化共生の取組はまさに「地域づくり」そのものであることから、県が設置・運営(県協会への委託)している「さが多文化共生センター」(総合相談窓口)と連携し、企業内でのコミュニケーション支援や生活オリエンテーションの実施、地域との交流の機会づくりなど、産業分野との連携にも力を入れています。

「多文化共生の地域づくりは県だけが頑張っても実現することはできない、国際交流協会はもとより、市町や地域、企業などとの協働が重要」だとして、北御門さん自身が国際交流協会の職員だった経験から「行政と国際交流協会、両方の立場が理解できる」強みを活かして、多文化共生の取組を進めています。一方、佐賀県と密に連携する佐賀県国際交流協会では理事長を筆頭に矢冨さん等の職員が非常に意欲的に取り組み、NGOやNPO、企業なども含めた連携が図られています。お二人のお話から、地域に多文化共生社会を作るというしっかりした戦略と県と国際交流協会の強い意思が感じられました。

佐賀県国際交流協会のウェブサイトはこちら  https://www.spira.or.jp/