(一社)磐田国際交流協会(静岡県磐田市)(多文化共生/全般、日本語教育)
インタビュー
2022.03.28
「地域に飛び出す市民国際プラザ」 団体活動インタビュー
◆(一社)磐田国際交流協会(静岡県磐田市 2021年7月16日)@Zoomオンライン
「連携」を強みに広域的に多文化共生に取り組む
2005年に周辺の5市町村が合併して新たに生まれた磐田市の磐田国際交流協会から茂木眞佐代さんにお話をうかがいました。
市町村の合併に伴い、それぞれにあった国際交流協会も1つになりました。磐田市は合併前から既に外国人が多く住んでいる集住市で、「地域づくり総務大臣表彰国際化部門」を受けた自治会もあり、多文化共生の取り組みは先進的でした。2008年のリーマン・ショックで多くの人が帰国し、それまで積み重ねていた活動や関係性が途切れてしまった部分もあったものの、継続的に多文化共生の取り組みに力を入れています。
外国人児童生徒等学習支援(JSLサポート) 授業に入ってサポートしています
協会の主な活動に、日本語教室の運営や教育委員会からの委託で行う外国に繋がる子どもの支援があります。事業は幅広い年齢層のボランティアの方々と一緒に実施しています。若い方も参加されるとのこと、特に日本語ボランティア養成講座には、時には中高生の受講もあるそうです。
静岡県が昨年度から文化庁の「地域日本語教育の総合的な体制づくり推進事業」を受託し、磐田市もそのモデル事業に手を挙げました。昨年度、初期日本語教室を市が運営して開催し協会が協力したことで、市と協会との連携が深まったように思います。今後は、市主体の事業に運営協力する形で日本語教育を展開できるようになるとよいと考えています。また、日本語教育事業のノウハウを受けて、企業との連携も一歩進みました。1社から技能実習生の日本語研修の委託をしていただいていますが、受講者の職場の社員も補助者として参加し授業内容も好評でした。さらに他の企業にも広めていきたいと考えているとのこと。
日本語教室のオンライン対話クラス「あつまれ!にほんごひろば」
いつも楽しくおしゃべりしています
西貝教室(対話クラス)でマイ・タイムラインを作りました
その他に、グローバル・ネットワークの構築が重要な事業です。多文化共生は広域で進めていくべきだという考えの下、年に1回、協会主催で開催していた「インターナショナルフェア」を、昨年度から近隣の袋井市と掛川市の国際交流団体と合同で開催しているそうです。
お話をうかがって、「連携」が磐田国際交流協会の活動のキーワードだと感じました。国際交流協会にはめずらしく収益事業も可能な一般社団法人であることなど、事業の可能性や独自性が大変楽しみです。
磐田国際交流協会のウェブサイトはこちら
磐田・袋井・掛川インターナショナルフェア2022でクイズラリーに参加してくれました。
磐田・袋井・掛川インターナショナルフェア2022民族衣装展示(次回は体験もできるといいです!)