宮崎市国際交流協会(宮崎県宮崎市)(多文化共生/全般、外国人コミュニティ支援)

「地域に飛び出す市民国際プラザ」 団体活動インタビュー

◆宮崎市国際交流協会(宮崎県宮崎市 2022年4月28日)@Zoomオンライン 

楽しみながら「繋がる」異文化交流、「孤立させない」取り組みとは

宮崎市国際交流協会(MCIA)は、宮崎市の国際交流活動を促進し、国際親善と宮崎市の活性化に寄与することを目的として1993年に設立されました。今回は、事務局長の新里淳一さんにお話を伺いました。

MCIAは行政、市民、外国人コミュニティ、JICAなどと連携を図りながら多様な活動を展開しています。活動に参加するきっかけは口コミの力が大きいそうで、MCIAが地域に浸透していることが分かります。市在住外国人を対象とした安全講習会や日本の文化体験、そして留学生と自治会の人々が共に参加する清掃活動は、地域と外国人を繋ぎ交流を促す機会に加えて環境問題、SDGsを考える場にもなっています。


SDGs未来都市ミヤザキクリーンアップ大作戦

一番人気は料理を通じた異文化交流で、MCIAのウェブサイトには各国料理のレシピが掲載されています。姉妹都市である韓国・報恩郡と宮崎市の中学生との交流は毎年行われ、コロナ禍においてもオンラインを活用して継続されています。数多くある活動の中でも、最も注目したいのが「コソダテ・カフェ」です。市内に住む子育て中の外国人住民や外国にルーツのある方が気軽に集まれる場所としてスタートし、彼らの孤立を防ぐと共に外国人と日本人の交流の場になっています。大切にしているのは「母語で話すこと」だそうです。人口約40万人の宮崎市には大学や日本語学校に通う留学生の他に、技能実習生も多く雇用されています。

子育てカフェ
コソダテカフェの様子(共催:宮崎大学、JICA九州)

県内には約2600人のベトナム人が暮らしており、2021年には宮崎県日本・ベトナム友好協会と宮崎県ベトナム人協会の共催で「宮崎県ベトナム人交流会 サッカー大会」が開催されました。県内のベトナム人約160名が集まりました。スポーツを通じた交流で、外国人同士のコミュニティも結束されていきます。


第2回宮崎県ベトナム人協会サッカー大会

今後の展望として、外国人が集まり市民との交流できる場を提供し、技能実習生、企業の方を繋げる役割ができたらと新里さんはお話されていました。新里さんを含めMCIAの職員はわずか4人ですが、少数精鋭のメンバーが様々なセクター、アクターと連携しながら工夫を凝らし、一味も二味も違うイベントや事業を企画されている様子が印象的でした。外国人と日本人、外国人同士の密な関係性づくりを促進する宮崎市国際交流協会の活動にこれからも注目をしていきたいと思います。

宮崎市国際交流協会のウェブサイトはこちら:https://www.miyazaki-mcia.jp/