|
4つのグループが作られ、前半は2人の事例発表者が2グループずつを回り、滝川市と千葉県の事例について、@どのような点で地域が元気になったのか(日本側の利益とは)、Aどのようなアクターと連携して事業が進められたのか、B継続性・持続性を保つにはどのような点が課題・教訓として挙げられるか、の3つのポイントを中心にグループごとに議論を行いました。
滝川市の事例では、推定1〜2億円の経済効果があったことに加え、欧米に偏らない国際理解が進んだこと、国際的なステータスや地域に誇りを感じるなどの意識が芽生えたこと、市民が主体的に行動するようになったこと、市民・農家・行政をつなぐネットワークができたこと、などがプラス面として確認されました。一方で、行政の首長の理解やコーディネーターの役割がいかに重要であるかということ(逆に言えば、それらがないと継続が難しい)、資金確保の問題、周辺の自治体への波及効果が少ないこと、などが課題・教訓として提起されました。
千葉県の事例では、県が持つ上下水道の技術を活かした取り組みや、県内の自治体やJICA、NGO、高校などと連携した事業展開に関心が集まり、今後はPRを盛んに行うことや、市民が気軽に参加できる事業を増やすことがさらなる活性化につながるのではないかとの意見が出されました。また、今後の課題として、担当者ばかりに負担が集中しない体制づくりや資金確保などが挙げられました。
最後に、参加者の所属団体が既に実践している、あるいはこれから実施の計画がある事業について、グループごとに知恵やアイデアを出し合い、新たな事業案を作成する作業が行われました。クレアのモデル事業やJICA草の根技術協力事業を活用することを念頭に置いた検討がなされ、地域の持つリソースや特性をどのように活かしていくのか、他のアクターとどのように連携すればよりよい効果が得られるか、事業実施によって日本側にもたらされるメリットは何か、という視点で活発な議論が行われました。そこで議論された4つの事業案は、どれも短時間で練られたものとは思えないほど連携相手や事業内容などが具体的であり、これらを参考にした事業が今すぐにでも始められそうな印象を受けました。
今回のワークショップは、国際協力と地域づくりとの接点を考えてみるものでしたが、国際協力活動が地域社会に及ぼす影響は思いのほか大きく、より多くのアクターが関わることによって、活気溢れる地域社会の構築につながる可能性を期待させるものとなりました。
参加者からは、「地域活性化と国際交流・協力のつながりなど、あいまいだった点が少し明確になった」「日頃接点のない他自治体やNGOの方と顔の見える関係作りができてよかった」「事例発表の中にNGOや市民の目線で行政や地域を巻き込んでいく事例があると、また新たな視点が生まれると思う」などの感想が寄せられました。また、ファシリテーターや講師・事例の選定については適切だったとの声が多く聞かれ、内容や構成、進め方についても満足度の高い結果となりました。 |