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『地域も元気!世界も元気!』 団体活動インタビュー

(公財)プラン・ジャパン<後編>

<お話をうかがったスタッフの方>

コミュニケーション部 広報担当 城谷尚子さん

プラン・ジャパン

スマトラ沖地震が与えた衝撃

国際協力に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか。城谷さんに伺いました。

「プラン・ジャパンに入る前、私は高校で英語の教員をしていたんです。夏休みなどの期間を利用してよく海外に行っていました。2004年のスマトラ沖地震が起こった時、私はちょうどインドネシアにいました。幸いにも津波の被害にはあわなかったんですけど、自分が旅行で楽しんでいる一方で被害に遭った人たちがいて、日本に帰ってきてからも、現地で避難している子どもたちが苦しんでいる姿が映し出されていました。途上国で、しかもこのような非常時に、子どもたちはどのように生活していくんだろう?教育はどうなってしまうんだろう?という思いが一気に湧いてきました。」

それまで、国際協力にあまり関心のなかった城谷さん。この地震がきっかけで、自分の生き方そのものが変わったと言います。

プラン・ジャパンとの出会い

「その後、タイ北部で、山岳民族の人身売買被害にあった女性に対して支援を行っている現地NGOの活動を見学させて頂きました。また、カンボジアにも行って、学校に行ってない子どもたち、教育を受けていない若者を目の当たりにしました。それをきっかけに、NGOの活動や、子どもたちの教育についてより興味を持つようになったんです。」

そんな時、城谷さんはプラン・ジャパンに出会います。

「たまたま自分が勤務している学校で、プラン・ジャパンの職員が、途上国の状況を知るための開発教育の授業をしてくれたんです。高校には、途上国の現状を知るための開発教育に割ける時間はどの教科にもありませんでしたから。私も、英語の授業の中で、国際協力の題材のレッスンには時間をかけたりしたんですが、それでも教えられる時間というのは多くありませんでした。そんな時、プラン・ジャパンの授業を受けて、NGO側から途上国の現状を日本の教育現場に伝えていくというアプローチの仕方もあるんだということに気付かされたんですね。それがきっかけで、NGOの一員として開発教育を広めることができないかなと考えて、転職することにしました。」

プラン・ジャパン

ラオスの小学校にて

「世界中の子どもに教育を」キャンペーン

城谷さんは現在『「世界中の子どもに教育を」キャンペーン』に関わっています。このキャンペーンは180カ国のNGOや教職員組合が運営するネットワークによるもので、日本では2003年から行われています。世界中で途上国の教育の現状について一定期間に一斉に学ぶ「世界一大きな授業」が行われ、去年は世界で1,200万人が参加しました。

目的は、世界中の子どもたちが教育を受けられていないという現状を子どもたちやより多くの人に知ってもらい、途上国政府は教育のシステムを整えると同時に、先進国の政府はそれを支援する必要があるということをそれぞれの政府に伝えること。今年のテーマは『女の子と女性の教育』です。

「重要なのは、現状を知って「かわいそう」とただ同情するのではなくて、“一人ひとりが声を上げる”ということなんです。署名を集めたりして、これだけ多くの人が途上国の教育改善を求めていることを政府に伝える。それが世界を動かすための大きな力になるということを知ってもらう。学校に行けない子どもを、学校に行っている子どもが支援する。それが、このキャンペーンの大きな意義です。」

プラン・ジャパン

今年4月、山梨県の中学校で行われた「世界一大きな授業」の一コマ

自治体や国際交流協会との連携:キャンペーンを大きくしていくために

現在、自治体や国際交流協会との連携はほとんど行っていないというプラン・ジャパンですが、「現在行っているキャンペーンではNGO同士だけではなく、外務省、文部科学省、JICA、ガールスカウトから後援をいただくなど様々な機関と協力し合っています。このキャンペーンをより大きくしていくためにも、たくさんの機関をまき込み連携していくことが必要だと考えています。」/

と城谷さんは話して下さいました。

伝わった想い

プラン・ジャパンに転職してからの活動についても伺いました。

「教員時代に途上国の現状を知ってもらいたい、もっと多くの人に広めたいと思っていましたから、『「世界中の子どもに教育を」キャンペーン』に携わることができて、キャンペーンで作った教材を活用し、全国で授業をしていただいている、教員時代に自分の思い描いたことが現実になっているのは本当に奇跡だと思っています。」と語る城谷さん。

活動を通して、苦労されたことや、嬉しかったことについてお聞きしました。

「キャンペーンはいくつものNGOが協力しあって行なっているので、人材にも時間にもお金にも限りがあります。私も、プラン・ジャパンでの自分の業務があるので、キャンペーンにもっと時間を割いていきたいけども、なかなか活動を広められないといったことを感じることもあります。」

そのようなジレンマを感じる一方で、プラン・ジャパンで仕事をすることのやりがいをこう話してくれました。

「プラン・ジャパンの広報物に、『女の子が教育を受ければ、その家族を、その地域を、その国さえも変えることができる』というメッセージがあります。以前スタディツアーでインドの学校に行った時に、学校の子どもたちが作った校内誌に、このメッセージと同じことが書いてあったんです。先進国で活動しているプランの職員と現場で活動しているプランの職員、そしてコミュニティに想いがちゃんと伝わっているのを見ることができ、すごく嬉しかったですね。」

プラン・ジャパン

中学校での開発教育の授業のため、講師を派遣

日本の子どもたちに伝えたい

「私が国際協力に興味を持ったのは、20代の半ばでした。よく何をするにも遅すぎることはないって言いますけど、私にとってはちょっと遅すぎたんですね。もっと早い時に世界の現状を知りたかった。私みたいな気持ちにならないように、日本にいる子どもたちにも途上国について早い段階で知ってもらいたいと思います。そして、それをきっかけとして行動を起こせるような子どもたちが育ってくれることを願っています。プラン・ジャパンでは、世界の現状を変えようと、子どもたちが頑張っている様子をみることができます。広報担当として、日本や世界の子どもたちが頑張っている様子を伝えたい。日本の子どもたちにもできることがたくさんあります。広い視野を持って、新しい未来の仕組みを考えるような子どもたちが増えればいいなと思っています。」

<インタビューを終えて>

インタビューの中で、私が最も力強く感じたのは、城谷さんの「プラン・ジャパンの一員として誇りをもって活動していかなければならない」という言葉でした。城谷さんの『子どもには未来を変える力がある、それを伝えなければならない』という使命感は、まさしくプランが目指すものと合致しているように思いました。 (JANICユース 菊地崇浩)

<インタビュアー>

国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)

広報チーム 菊地崇浩

広報チーム 権智娜

前編

※(特活)国際協力NGOセンター(JANIC) HPのNGOスタッフインタビューで紹介している記事を掲載しています。

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