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「地域に飛び出す市民国際プラザ」 団体活動インタビュー

NPO法人ABCジャパン(神奈川県鶴見区/2018年5月29日)

          
         お話を伺った理事長の安富祖さん(右)とコーディネーターの渡辺さん(左)

  ABCジャパンがつなぐ人・組織
〜多様なセクターやアクターをつなぎ、地域の多文化共生推進に貢献〜


神奈川県鶴見区は歴史的に沖縄から移り住んだ方々や、在日韓国朝鮮の方が多い地域です。
更に、1990年の入管法改正により、沖縄コミュニティを頼って沖縄ルーツの日系ブラジル人が多く在住するように なりました。そして、2000年、鶴見区在住の日系ブラジル人を中心に外国人コミュニティの支援を目的として組織化したのがABCジャパンです。

ABCジャパンでは、1)多文化共生、2)定住外国人の自立、3)子どもの教育保障を柱として実に多様な事業を行っ ていますが、それを可能にしているのが、献身的に活動されている職員の方々、そして彼らに賛同し共に活動しているボラ ンティアの方々の存在です。更に、連携、協働先の多さ、多様さも主要因ではないでしょうか。

<ABCジャパンが共に活動する自治体、外国政府機関、団体、コミュニティ等>
横浜市役所・鶴見区役所
神奈川県庁
ブラジル大使館、総領事館
小中学校、高等学校、大学
外国人支援団体
在日ブラジル人コミュニティ
不登校の子ども
高校進学を希望する子ども
外国につながる子どもと保護者

教育活動としては、外国につながる子どもたちの学習サポート、不登校や学齢超過等の 子どものための教室(ABCフリースクール)、外国につながる子どもたちの補習塾(Amigo Juku)、学校内放課後教室(つるみ〜にょ)などを自主事業や、行政の委託を受けるな ど様々な形で行っています。実際の教育指導の他に、外国につながる子どもと保護者のため の資料を作成し、ガイダンス実施の他、多言語情報提供・教育相談を行っています。

日本の教育制度、高校受験や大学受験のシステムは日本人にとっても複雑で分かりにくいものですが、外国にルーツのある子どもやその親御さんにとっては更にハードルが 高く、理事長の安富祖さんはご自身が実際に苦労された体験を元に、後から日本に来 られる方々が困らないよう、制度や、実際にかかる費用などについて、実体験を元に分 かりやすく役に立つガイダンス資料を発行し、ガイダンスを行うことで、進学を応援しています。

定住外国人の自立支援活動の取り組みとしては、電気工事士資格試験対策講 座の開設や、教材の開発がABCジャパンならではだと思いました。鶴見区在住の沖縄 人コミュニティの方々は、歴史的に電気工事士として働く方が多く、日系南米人の方も そうして流れから、電気工事士となる方が多いとのことです。 彼らにとってのハードルは、電気工事士資格試験に合格することです。専門技術を身につけ、 電気工事士として活動する技術を身に着けるよりも、資格試験合格が困難とのことです。日本語の能力と、電気工事に関する専門用語を習得するための対策に、テキストを作成し、対策講 座を開設し、支援しています。しかし、専門用語だけでなく設問の意味が分からず問題が解けないという課題もあることから、国家資格である電気工事士試験問題にルビを振ることを要請した そうです。結果、試験問題にフリガナが記載されようになりました。このように状況改善のため積極的な働きかけも行い、成果を上げています。

活動の幅は2011年の東日本大震災をきっかけに更に広がり、災害支援活動にも積極的 に取り組んでいます。2011年、ABCジャパンには東日本大震災で被災した人々のために支 援物資が多数集まりました。全国のブラジル人コミュニティをメンバーとするメーリングリストも運用しているため情報を一斉配信できるようになっているそうです。ブロックごとの代表者が集まっ て会議も行われています。こうした密な関係性により、東日本大震災以降も、ネパールや熊 本に対して支援を行っています。今後もABCジャパンの活動の広がりが期待されますね。 

            
              来日したばかりの日系人生徒への日本語指導の様子
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