市民国際プラザ

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平成29年度地域国際化ステップアップセミナー in 佐賀

『外国人とともに住む多文化共生のまちづくり 』

〜外国人の住みやすい地域はすべての人にも住みやすいまち、ダイバーシティを目指して〜

SDGs目標10:人や国の不平等をなくす 目標11:住み続けられるまちづくり

 

開催日:20171122日(水)13001710

会場:佐賀商工ビル 7階 会議室AB

参加者数:65名(自治体、地域国際化協会、その他/クレア職員・スタッフ含:81名)

 

はじめに

外国人労働者が増えています。外国人留学生も増えています。日常の生活に困っている外国人もいます。 日常の生活に困っている外国人にどうやってつながればいいか困っている日本人もいます。困っている外国人と困っている日本人、その「困った」を共に解決するのが「多文化共生」(ダイバーシティ)です。

多文化共生の考え方は、「外国人」を高齢者、障がい者、子ども、ひとり親家庭、貧困家庭、などの言葉に置き換えると、日常の生活をする私たちにも関係することになります。 それはつまり、多くの方々の支援がなければ、生活するのが困難な人々を地域のメンバーとして受け入れるための考え方でもあり、国連が掲げる「持続可能な開発目標SDGs」の基盤である「誰も取り残さない(Leave No One Behind)」という考えに通じます。

今回のセミナーは、外国人技能研修生や外国人留学生、外国人旅行者と、うまく付き合い、うまく生活を共有する方法を考えていきます。そして、「誰もが住みやすい地域」を目指し、自治体・地域国際化協会・NGONPOなどが情報等を共有し、連携し、そうした関係者の出会いの場を提供します。

 

話題提供 報告

埼玉県川口市「『多文化共生』と、『産業政策』視点から技能実習生に対する

 自治体の取組み」

 講師:法政大学社会学部 社会政策科学科 教授

 移民政策学会 常任理事 上林千恵子氏


今日は、地方自治体と技能実習生という課題の中で、「誰もが取り残されない社会」をつくること、そしてそれは「外国人にも住みやすい地域づくりをする」ということだというお話をします。

今まで技能実習生は、地域社会の包摂を考える上で包摂の対象として登場することは今まであまりありませんでした。それは、この制度の持つ性格に由来します。技能実習生が地域社会で生活者として生きている、その存在が地域社会から認識されていないということです。今日はこの問題を考えていきたいと思います。

 

まず技能実習生の全国の受入れ状況を見てみると、一番受け入れ数が多いのは愛知県で23,000人、次に広島、大阪となります。川口市のある埼玉県は8番目の8,089人です。埼玉県の外国人労働者に占める技能実習生の比率は18.4%で、その比率は全国平均とほぼ同じです。佐賀県の例を挙げると、技能実習生は1,659人ですが外国人労働者に占める技能実習生の比率は41.4%と高く、また北海道や愛媛県など人手不足の地域でも高くなっています。もともと中小企業の人手不足から始まった制度なので、東京は2.7%と比率はあまり目立ちません。同じ労働者でも日系中南米人は移動ができるので、自動車関連産業が集中している愛知県や静岡県へ高い給料を求めて移動しています。

多文化共生政策は、日系人が集まる地域で日本人と日系人に代表される外国人労働者がそのように仲良く暮らしていけるか、という身近な問題から始まり、この政策が他の都市に広がってきました。愛知県の豊橋市や、静岡県の浜松市など、県単位というよりも地域単位で日系人が集中しています。北海道は人手不足なので多くの技能実習生が雇用されていますが、そもそも過疎地なので、多文化共生政策そのものが取り上げられていませんでした。


これまで技能実習生と地域の間ではあまり問題がありませんでした。私の著書の中で、なぜ外国人労働者、とりわけ技能実習生の姿が地域社会の中で見えないのかという問題を挙げました。技能実習生と地域社会の関係は複雑で、積極的な側面と消極的な側面の2つの側面があります。

積極的な側面を考察すると、地域社会の衰退を食い止めていることがわかりました。地域のお年寄りが、技能実習生という若い人が来てくれたおかげで町が盛り上がり、感謝しています。

消極的な面としては、技能実習生が隔離されていることです。住んでいる場所が繁華街から離れているので人と会うこれが少なく、また繁華街が提供するような娯楽もなく、いつも決まった人としか会わない環境に置かれています。ブローカーが転職の勧誘に来るため、受け入れ団体が生活管理を厳しくしている場合もあります。例えば、寮ではノートに誰とどこに行くのかを書かせ、通勤・通学にバスを使わず、社長が送り迎えをする例もあります。このように技能実習生は隔離されており、日本人と接触がないために問題がおきていませんでした。 

隔離する理由はいくつかあります。本来は多文化共生の観点から容認できないことですが、企業としては失踪を防ぎたいからです。労働条件のよい勤め先を紹介されることで、今の会社に不満を高めてしまいます。また、技能実習生を雇用していることが、外国人しか働きに来ないと、マイナスイメージに見られることもあります。技能実習生も交通費がかかるので、遠方に出ていくのを嫌がります。また、日本人が住む地域に溶け込めず、知らない人への警戒感があります。

  

次に具体的に川口市の技能実習生の受け入れを見てみると、川口市は人口がおよそ60万人、埼玉県の南端にある都市で東京のベットタウンとなっています。外国人が急増しており、外国人の人口が5.3%を占めています。この川口市の地場産業は鋳物業ですが、鋳物業界はもともと中小企業が多く、人材が東京に流出するので従業員数が減少していました。そこで川口市の鋳物業は、日本でも最も早い時期に外国人を受け入れました。1980年代には川口市日中友好訪中視察団を派遣し、1981年には鋳物業者の有志が「海外鋳物研修生受入協議会」を設立しました。その後、1983年に研修生受け入れを始め、手厚い保護をしてきました。

川口市は「川口市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中で「市内製造業等を支える外国人技能実習生への支援」に取り組むことを明記し、技能実習生を支援しています。宿泊施設建設費補助制度も新設し、技能実習生用宿舎を建て替える際に、費用のうち半分を市が建設補助費として補填しました。

なぜ特定の業界を支援するのかというと、地場産業の鋳物業を応援するため、そのために技能訓練を行う宿舎が必要でした。技能実習生の存在が鋳物業には不可欠なのです。このように技能実習制度が始まる前から外国人研修生を受け入れており、このモデルを使えないかという動きが経済産業省を中心に起こりました。技能実習制度が発足する前に参議院・衆議院からも川口市に視察があり、技能実習制度を作ろうという方向になりました。

 

川口市は多文化共生施策として、「川口市多文化共生指針」を2012年に策定し、多文化共生のモデルを実施しようとしています。現在は、外国人の中で技能実習生は3%でしかなく、住民というよりも労働者の性格が強くなっていますが、今までのノウハウを応用する試みの一つが、技能実習生を活用したPRです。市民との交流会や、また川口市に住む中国人が集中している団地の住民向けにSNSで情報発信を行っています。この情報発信を技能実習生にも応用し、帰国後の関係維持に活用しています。

技能実習生を隔離したかった企業も今は変わってきています。以前は携帯電話も禁止していましたが、都会では自由を拘束することが不可能です。彼らが情報交換をしても失踪することがないよう、良い労働条件を出さなければならなくなっています。

また川口市では新旧住民でコンフリクト(衝突)を起こしています。都会への通勤を想定してマンションを建てているので、公害を出す企業に良い印象を持っていません。旧住民も新住民に気をつかわなければならなくなりました。技能実習生が地域で何か問題を起こすと、彼らを雇用する企業にも影響しますので、技能実習生だけでなく彼らを雇用する企業にも、地域で包括的な対策が必要になっています。


川口市では多文化共生政策が技能実習生本人を支援しています。市の施設では日本語教室の一覧を技能実習生がよく通う場所に掲示しています。私たちが訪問した日本語教室も技能実習生が多く、企業を超えた交流の場にもなり、彼らは喜んで足を運んでいました。この地域では技能実習生だけでなく、外国人居住者への日本語教育の必要性が高まっており、20194月に全国に先駆けて川口市に夜間中学校が開校される予定です。

技能実習生に対する多文化共生施策は、地域社会へ多文化共生の意義を知らせることができるのではないかと思っています。企業にとっては、技能実習生を受け入れている事が地域産業振興のために役立っているということを示せます。また、技能実習生にとって多文化共生策は、日本語習得の援助、生活の援助となると同時に、彼らを雇用する地域産業を維持し、地域に活力をもたらします。

技能実習生は今まで隔離されてきたという話をしましたが、徐々に生活者として受け入れられ、今では職場を越えて、地域社会と技能実習生が向き合うモデルが形成されてきています。

 

残された課題もあります。これまで多文化共生施策の対象は、長く滞在する日系人などの外国人住民でした。技能実習生は3年で帰るから「技能実習生と多文化共生は水と油」のように思われ、技能実習生を対象とした政策について、費用をかけることは無駄だと考えられていました。しかし、個々人は短期滞在でも、受け入れ社会には常時、技能実習生が居住していることになります。

2016年に技能実習法が成立し、法律による直接的な規制が可能となりました。政府は受け入れを拡大する方針です。技能実習制度が制度趣旨の通りに運営されるために、地域の協力が必須です。技能実習生と地域社会は、「水と油」ではなく、地域のメンバーとしてみていく必要があると考えています。

 


事例発表@ 別府市

『留学生が地域に残りたい町、別府市 別府の歴史からダイバーシティを学ぶ』

 講師:特定非営利活動法人 大学コンソーシアムおおいた 

 事務局長代理 太神みどり氏

                          

大分県は人口比率で京都府と1位を競っており、留学生は立命館アジア太平洋大学(以下、APU)、日本文理大学、大分大学、別府大学等に在籍し、約90の国と地域の留学生がいます。少子高齢化のなか、これだけの若者がいる県となっています。

「大学コンソーシアムおおいた」は2004年に設立しました。APUが設立され、一気に留学生が数千人に増えたため、統一の政策が必要となったことから、単なる大学の連携ではなく、産学官で実施しています。最初から留学生に地域貢献もしてもらうためにつくられた組織で、生活支援や就職支援などに取り組むとともに、世界に開かれた活力ある地域づくりに貢献することがミッションです。

留学生の、「入口から出口まで」を支援しており、生活支援では資金貸付なども実施します。また、地域活動支と、地域との交流事業にも力を入れています。留学生を支援するだけでなく、地域で交流し、地域で活躍してもらうことを大切にし、市民、県民が参加しやすく、相互理解に有効なものに取組んでいます。行政は特に子どもとの交流に力を入れており、別府市では国際理解教育派遣事業として、小学校へ年間100人以上留学生を派遣したり、幼稚園でも英語で読み聞かせをしたりします。

 

なぜ行政がこれほど留学生を支援するかというと、今の子どもが成長したときには、もっとグローバル化が進んでいます。大分という地方であっても、こどもの頃から多国籍の方々と接する事で、英語能力だけでなく、違う文化の人と意見をすり合わせていくことによって、コミュニケーション能力が高まるのではないかと期待し、資金を投入しています。

地域交流を重ねてくると、留学生の大分への理解が深まります。そして留学生たちは大分が好きになってくれます。PRにお金をかけるよりも、帰国後に「大分が良かった。」と言ってくれる方が、PR効果が高いと思います。そして、地域との交流の成果もあり、大分に住みたい、就職したい留学生が増えてきたため、就職支援を手厚くしてきたという経緯があります。

 

昨年秋に、「留学生ビジネスセンター」を大分県が設立しました。大学コンソーシアム大分が運営し、ここでは就職と起業の支援をしています。留学生を対象にしたインキューベーションセンターは全国でも初めての試みであると思います。無料のWiFiやコピー機の他、キッチンや和室も留学生が自由に使えます。また、インキュベーションマネージャーの認定を受けた専門家による起業相談や、行政書士の先生が毎月1回、ビザに関して無料相談を受け付けています。

留学生ビジネスセンターのミッションは、県内就職と起業の支援です。留学生や元留学生、また留学生と協働して新しいビジネスを立ち上げたい企業は入居が可能となっています。

施設を上手く利用して、交流スペースでは企業との面接が頻繁に行われています。キッチンを利用して海外展示前に大分県産の試食をし、留学生の意見をもらったりもしています。通訳や翻訳、学校への派遣などは毎日のように募集と応募があります。90カ国からの留学生がいるので、大分県では、国際会議や訪問団、スポーツ大会、サミットなど、対応できる強みがあります。商品開発やマーケティングもでき、出展する前に留学生によるマーケティングや、母国でのアンケート調査などができます。

56室しかない、山奥の小さな旅館が、早くから留学生のインターンシップを受入れし、HPの多言語化や、留学生のアドバイスに真摯に取組んできました。その結果、トリップアドバイザーの顧客満足度が3位になり、外国人に人気の旅館になっています。この様に、地域の企業が国際化するための活力として、留学生の活用を推し進めています。

留学生の活躍が目に見えてくると、地域での理解が進みます。そしてなぜか留学生は「別府愛」が強く、Uターン志向が強いです。「就職するなら、起業するなら別府で」という思いがあります。日本人学生も大分にゆかりがなくても、別府に戻って起業しているケースもあります。

なぜ別府が、留学生に限らず居心地がいいのか、私個人の見解ではありますが、まずは「温泉」です。この温泉を利用して「湯治」が古くからあり、温泉のおかげで「観光地」としてもとても有名になりました。そして、観光については画期的な観光と受け入れる心を説いた「油屋熊八」という方と、障がい者のリハビリの取り組みをされ、障がい者の就労体制制定や車イスマラソンはじめスポーツ促進をされたた「中村ゆたか博士」という、別府を「混じる土地」にしたキーパーソンがいました。

観光客が多ければ、商売人も集まって居つくようになります。日本中のあちこちから湯治に来て、結果とうとう住み着くこともあります。別府には「いろんな方が住み着いて顔見知りになる」という土壌があります。留学生と住民との摩擦については、それはAPUさんが24時間体制で努力をしてきたこともありますが、留学生はとても早いスピードで地域に受け入れられました。この様に別府市はもともとダイバーシティの素地があったので、留学生が住みやすいと言ってくれているのではないかと思います。

そして「留学生が住みやすい地域は、誰が来ても住みやすい」ということです。90か国から来て住みやすければ、どんなステータスの人が来ても住みやすいのです。これを地域の特色とし、地域を活性化させ、新しい産業が生まれる土地にしたいと思っています。

「混ざること」、「交流すること」がキーワードとなっています。留学生の一人ひとりは違います。「留学生」をひとつのグルーピングとせず、お互い違うことを理解しあいつつ混ざっていくことです。そして、どう意識のすり合わせをするかを皆が工夫する事、これが「ダイバーシティ」なのでははいでしょうか。


 

事例発表A 豊橋市

『外国人集住都市の新たな試み 定住外国人就労支援事業』

講師:愛知県豊橋市 市民協創部 多文化共生・国際課 三輪田貴氏

                 

豊橋市は外国人が活躍しています。豊橋技術科学大学があり、東南アジアからの留学生が多く、その他にも多くの外国人が造船所や事業所で働いています。豊橋市は人口377,431人で、外国人は15,459人、4.1%です。多いのは日系ブラジル人で6,755人となり、4割を占めています。二番目はフィリピンで、主に日系フィリピン人が増えています。全部で72か国から来日しており、中には技能実習生や留学生も含まれ、外国人の多い町といえます。

平成2年の入管法改正により日系外国人が自由に働けるようになりましたが、リーマンショックの際に大量に派遣切りにあいました。生活に困窮した日系人に対し、国が帰国支援をしたことや東日本大震災があり、外国人人口は減少傾向にありましたがここ数年はブラジル人とフィリピン人を中心に増えています。

急増する外国人に対応するために、豊橋市では平成18年議決策定の「平和・交流・共生の都市宣言」を受け、平成21年に「豊橋市多文化共生推進計画」が策定されました。互いに信頼し合い、人が輝けるようにという基本理念の下、計画では互いの国籍や文化を認め合い、誰もが安心して元気に暮らせるまちづくりを目指しています。全国でも特殊ケースかもしれませんが豊橋市では多国籍化と永住化が進んでいます。永住したい人が増えており、永住ビザ取得は既に41%で、希望する方も42%と、多いのが分かります。「デカセギ」などの一過性の居住者として見るのではなく、地域の一員として多様性を活性化に生かすべきだと考えています。

 

なぜ支援が必要かというと、10年住んでいても日本語ができない人は大勢います。仕事では日本語が必要ないポジションについており、コミュニティに固まって住んでいるため何とか生活できてしまいます。そして、読み書きができないことで、そのほかの就労先につけないということになります。日本の文化環境が分からず、生活の基盤がもろい状況があるため、外国人が地域で活躍できる環境を整える必要があると考えています。

「定住外国人等就労支援事業」は、外国人に対して日本語の研修や履歴書の書き方など、マナー研修を2か月間実施します。研修を修了した外国人と、市内企業とのマッチング会を行い、23か月程度の有期雇用契約を結び、試用期間として能力や適性を見定めてもらい、正規雇用につなげるという狙いです。この有期期間は最低賃金分の補助を市から企業に出しています。この事業は国の地方創生推進交付金事業として行っており、外国人の方に正規雇用で働いていただくことによって地域の活性化につながることを目的としていります。

この事業は、「NPO法人ABT豊橋ブラジル協会」に委託しています。委託内容は求職者の募集や日本語研修、マッチング会の実施や、有期雇用期間に事業者・雇用者の相談に乗ってもらっています。ブラジル人コミュニティの中心的な役割を果たしているNPOなので、豊富なネットワークがあり、日本語教育やケアができるのが強みです。昨年度は日本語研修に13人参加して、マッチング会に8人参加できました。企業は6社参加して、試用雇用につながったのは55名で、そのうち正規雇用に至ったのは22名でした。外国人からは自分で履歴書を書いて求人に応募することはハードルが高いのでこの様な機会が与えられて非常に参加しやすかった、また企業からは人手不足の中、人材が確保できてありがたいという声や、採用したブラジル人の方がチームリーダーに成長し、新たなブラジル人人材確保につながるとの期待の声もありました。この様に、安定した就労に繋げることで定住外国人の生活基盤が確保され、その後の活躍も期待できるとともに、市内企業の人手不足も解消されることが期待されます。

正規雇用につながらなかった例としては、熱心なクリスチャンで、日曜日は教会に行きたいとの希望がありましたが、サービス業であるため日曜日も仕事があり、その企業では働けないという事例がありました。外国人になじみのない企業では教会に行くから働けないということは理解できないものです。ですが、文化を知ってもらうきっかけになったのは成果だと思っています。

今後の課題は、まだまだマッチングの人数は少ないことと、参加企業も少ないところです。日本語能力の担保も課題です。商工会議所からは、「外国人を雇いたいところはあるが日本語能力がしっかりしていないと雇えない」と言われます。また参加者の確保も景気で左右さることもあり、今は景気が良くて人手不足が続いていて派遣でも時給が上がっています。安定的な仕事につく意識が生まれにくい状況で募集に苦労しています。そのミスマッチをどうするか、マッチングの制度が課題です。また特定の業種に偏るのももったいないと考えています。外国人人材の能力や特性を活かした事業展開をする事業者が増えて欲しいと思っています。

  

今後の展望ですが、地方創生推進交付金事業はいずれ自立化をしていかなければなりません。今はNPOへの委託事業ですが、今後はNPOの自主事業として継続できないかと考えています。事業者からの負担金や商工会議所からの資金で回していくなど、財源確保につなげつつ、持続可能な事業にしていきたいと思います。経済団体や事業者、NPOの連携を強化することでマッチングや、職業訓練、日本語教育の全てのレベルアップにつなげたいと思っています。



事例発表B 滋賀県草津市

『災害支援、国籍超える 滋賀に外国人だけの消防団』

講師:滋賀県 草津市国際交流協会 副会長 中西まり子氏


草津市は人口13万人ほどの市です。京都にも近く、人口が増加しています。昨年は14校目の小学校が増え、平均年齢が若いのが特徴だと思います。外国人比率は1.5%と、全国平均より低いですが、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(以下、BKC)があるので留学生の比率が増えています。また、企業の現地採用の外国人研修生や、日本人の配偶者も多いです。昼間の外国人比率が多く、それはBKCの留学生がいるからですが、留学生のほとんどが隣の大津市に在住しているためです。

草津市は「第5次草津市総合計画」で、やっと「多文化共生」という文言が加わったのみで、多文化共生推進プランもまだない状況の中、災害が発生したときに多くの課題があります。避難所で言葉が通じず、生活習慣が違うため、摩擦などが必ず起こります。阪神淡路最新際の際に、神戸市では3%以上の外国人が亡くなりましたが、災害に対する情報不足が原因であると思います。

そこで201591日に、外国人の機能別消防団を組織することになりました。母国語だけでなく、日本語が堪能で日本の生活習慣や文化にも理解が深いこと、また、消防団に対するモチベーションが高い人たちで誕生しました。組織化することで緊急招集に即応する責任感を持ち、一過性に終わらず、組織としての継続性が保たれ、公的な保証のもとに活動できます。災害時に、要援護者の外国人を「助けを求める側」から「助ける側」となることを期待しています。

消防団は20159月に9人で始まりました。団員の募集には草津市交際交流協会(以下、KIFA)の協力で、日本語ひろばの生徒の中から、日本語の会話ができて、消防団に興味がある人達に説明会を開催しました。201591日に設立された当時は9名でスタートしました。3名が大学院進学などの理由で退団しましたが、その後4名が新たに加わりました。研修では、礼式訓練や心臓マッサージ、AED取扱い等の普通救命講習や消防団についての基礎知識の学習、地域の消防団員との意見交換会を実施しています。

平時は、消防団員としての訓練やメディア対応などを行っていますが、災害時には避難所内での安全な避難誘導、そして正しい情報の伝達や、避難所内で通訳、翻訳、生活相談も行います。草津市は災害が少ないところですが、そのための訓練を日々行っています。

 

機能別消防団誕生のきっかけは、2013年に草津市が多言語防災ガイドブックを作成したのはいいものの、市役所に山積みとなっており、そこで危機管理課の方がなんとか配布してくれないかとKIFAにお願いされたことが始まりでした。そこから定期的に防災の勉強会に参加して頂くようになり、機能別消防団が誕生するに至りました。

この2年間、危機管理課との連携で様々な活躍をしています。大阪国際協会ネットワークでの講師や、滋賀県スピーチ大会では団員が機能別消防団員になったことを発表しました。また、今年の9月に実施した草津市のシェイクアウト訓練は、6万人が参加した大規模なものですが、この中心になったのが機能別消防団員のメンバーでした。

任命後は大きな反響があり、テレビ、ラジオ、新聞から取材依頼があり、また多くのイベントにも呼んで頂きました。立命館大学での新留学生歓迎イベントでは簡易救急救命道具を使ってデモンストレーションを実施しました。外国人を雇用している事業者の集まりでは、外国人が来日した際の困りごとや、日本人と外国人の防災に対する意識の違いの説明などを行いました。

 

苦労したことは、文化の違いから、留学生は学業、主婦は子どもの授業などで消防団員の優先度が低くなってしまうことや、留学生は長期休暇の際に帰国してしまうことです。また、他の団員から定住してくれないとの懸念が出たことや、客寄せパンダ的に呼ばれたときもありました。市民から「外国人を入れたら乗っ取られる」との苦情もありました。23年で帰国や引っ越しがあるので、これからも住み続け、モチベーションの高い団員の獲得が課題です。

外国人人材を活かすためのポイントですが、「拠点がある」ということがとても重要です。日本語クラスや教会など、集まって話し合うことができます。また、キーパーソンの発掘や、地域の自治会や地域の方とのつながりを持つために地域のイベント参加することも重要です。また、メディアを利用することで、市民への認知度も上がります。

2人の中国人留学生の機能別消防団団員が、立命館大学の「きらりと輝く+Rな人」に選ばれました。彼女たちは大学のプロモーションビデオにも出演し、入学式でビデオが流されました。このビデオを観て、「私も2人のようになりたい」と言ってくれている大学生が現れました。また、日本人学生が中心となってSDGsのイベントを行いましたが、ターゲットは留学生と在住外国人でした。ワークショップでSDGsのターゲットについて話し合いましたが、こういった取り組みも今後は大切になると思います。

 

「思うは招く」、これは私たちからのメッセージです。地域国際化協会の役割は、地域のキーパーソンを育成して、そのネットワークを構築していくことだと思います。いろんな人とつながったことで財産になっています。そして、これからも外国人の活躍や居場所を見つけるために、その橋渡し役として活躍できればと考えています。


事例発表C 西九州大学

『ミャンマーからの留学生受け入れ連携・協定、介護福祉士育成制度始まる』

講師:一般社団法人 佐賀県介護老人保健施設協会 事務局長 傍示康久氏


介護分野にミャンマーからの留学生制度を活用した介護福祉士育成事業を始めます。介護と外国人、人材問題が大きなキーワードですが、ただ足りないとは認識してもらいたくありません。団塊世代が75歳になる2025年に、何が日本で起きるかを考えてもらいたいと思っています。超高齢化社会になっており、支える世代が減少してきていますが、これは終わりではなくて始まりです。

 

厚生労働省のデータでは2025年に介護に携わる人材が38万人不足すると言っています。介護福祉士を養成する大学や短大、介護専門学校の定員は18,000人ですが、その10倍が充当されても足りないことになります。定数の半分いるかいないかの状況で、介護サービスが提供できず、老老介護が進むのが現実です。

外国人就労に関する制度は2つあり、一つはEPA(経済連携協定)です。インドネシア、フィリピン、ベトナムの間でかわされた連携です。EPAでもベトナム人の人気がありますが、賃金格差が大きな壁となり佐賀にはベトナム人は来ていません。

二つ目は技能実習制度で、介護分野は今年の11月に解禁されました。これは私見ですが、介護分野には技能実習生は合わないと思っています。高齢者とのコミュニケーションで成り立つ仕事です。ですが、来日する方たちはやっと会話が成り立つ程度です。記録も一つの仕事なので、そのしわ寄せが日本人に来ることが予想されます。また、ミャンマーは10分の一の経済格差ですが、数十万円から百万円の借金をして来日します。それを知った上で、福祉分野の人間がそうしたことはできないと考えました。

私の出した結論は、EPAと技能実習制度では介護はできないということでした。そこで、昨年度改正された入管法によると、介護福祉士を条件に新たに介護分野の就労ビザが追加されていました。大学や短大に2年間就労すれば介護福祉士になれるので、留学とセットで考えたのです。


まず、今までの制度で何が問題かを分析しました。留学生は長期的に働けないことと、低い日本語能力です。また、経済不安、生活不安、母国語でストレス発散ができない、留学の目的意識が薄れる、母国とのコンタクトがとれないなどがあります。受け入れる側も、出身国への理解や働く部署の制限、介護福祉士であるにも関わらず、小間使いのような使い方をされていたりすることです。そして、経費がかかりすぎることや、介護人材としての見極めが難しいことも問題でした。

それらをクリアするために、まず日本語についてですが、今までは日本に来てからの日本語学習が前提でしたので、ミャンマーで日本語学校をつくりました。経済的な不安については、ほとんど経費がかからない仕組みをつくりました。入試は7月にミャンマーで行います。この時点で日本語レベルはN3以上ですが、この後日本語と介護研修を9か月実施するとかなり学習効果があります。面接は日本側の施設にミャンマーを知ってもらうために、ミャンマーで面接してもらいました。学費はN3レベル以上だと学費が半額になる制度で、残りの半額は県の就学資金を利用します。入学時・就職前に20万円と、月に5万円を借りることができます。佐賀県のすごいところは、外国人を除外しない制度をつくってもらったことです。また、保証人を施設が担うことで了承してもらいこの形ができました。また、ミャンマー側では日本語レベルをN2とレベルの高い教育をしてもらっています。

問題点がないわけではありません。ミャンマーとはさまざまな違いがあります。約束や時間への概念がなかいことや、食事も公衆衛生も違います。どうやって克服していくかですが、そこで、ミャンマーの学校では宿題や掃除などの当番や、遅刻者への罰当番を作ってもらいました。日本の施設側には実際にミャンマーへ訪問していただき、映像でミャンマーの風習を教えています。



外国人留学生度が人材確保のためだけなら、転職などで都会に流出してしまいます。でも、佐賀にずっと住んでいたいという環境を作ることが第一歩です。そしてそれには「佐賀らしさの追求」が重要です。人が良い、空気がうまいなど、そういう良さをミャンマー人に伝える取り組みをしています。入管が許可すれば来年の4月に14人が来日します。佐賀が、日本が、留学生を基軸として留学生制度で受け入れる環境をどう作るかをこれからも考えていきたいと思います。



パネルディスカッション

【モデレーター】認定NPO法人 地球市民の会 副理事長 大野博之氏

 

【大野氏】:SDGsが非常に大きなテーマとなっています。このプログラムもSDGsに関係するテーマです。2030年までに世界の全ての国が世界の課題をこれだけ解決するという約束をしました。貧困をなくすというのはこれまではアフリカなどの話題でしたが、今は日本でも貧困が6家庭に1家庭と、日本も関係する問題になりました。その中で考えたいのは「包摂的」です。SDGsの17目標のうち4つの目標に使われます。目標891117に「包摂的」が使われています。

 

「包摂的」とは、同じ社会を構成するメンバーとしてとらえます。社会的弱者という目線ではなく、ともに地域の課題を解決していこうというメンバーなのだということです。まずはそういう視点で皆様の取り組みの中の「包摂的」についてお話しいただきたいと思います。

 

【太神氏】別府市では、留学生は住民なので弱者とはとらえていません。大学コンソーシアムおおいたでは「支援」という言葉が多いですが、どんどん生活支援は少なくなっています。最終的に生活支援がなくなることが、包摂的ではないかと思います。

【三輪田氏】宣言や推進計画には包摂的の理念が入っています。推進計画の4つの目標は包摂的に近いと思います。仕組みづくりについては特に国籍を超えてともにつくりあげていくところが包摂的の理念になると思います。モデル地区事業で外国人が多い自治会を支援しますが、ある地域では自治会の役員として外国人が運営を担当しています。もっとそうした事例を増やしていければと思います。

【中西氏】各小学校のまちづくり協働センターでは消防団だけでなく、そこに住む外国の人と一緒にお祭りをするなど、スタッフとして入り込んで一緒にやっていく事例が出てきています。外国人による持ち込み企画もあり、これは消防団ができたことで、周りも変化が起きたということで包摂的に近いのではないでしょうか。

【傍示氏】ミャンマーで向こうの友達がレストランや屋台につれていってくれましたが、卵焼きの裏が黒いというような食事でした。そのとき「傍示さん、人と知り合うためには、こういうのを食べなきゃだめよ」と言われ、食事を残したときは「これで何人の方が救えると思いますか」と言われました。そこで逆に、日本ではミャンマーの方を従業員として雇いたいなら一緒にミャンマーに行って、ミャンマーのことを知ることから始めましょうとお話ししました。お互いの文化に触れ合うことに勇気をもって接するというのがまず一歩かなと思います。


【上林氏】太神さんにお聞きしたかったのが、留学生の住宅保証の話です。銀行口座はすぐできますか? 東京だとすぐにはできません。豊橋市の就労支援はまさに包摂的だと思います。地域の組織を使った就労支援と、公的なハローワークなどとの違いなどがあったら伺いたいです。

中西さんのお話で面白かったのは、消防団員がいなくなっても次が来て続いたことです。外国人でも若いから、日本の高齢者のためにも役立つモデルかと思います。傍示さんのモデルは、ご自身の経験をもとにした話なので、説得力があると思います。

 

【太神氏】銀行口座は在留カードで住所が確定すればすぐできます。住宅保証については、大分では留学生が何をやらかすか分からないから家を貸したくないという段階は乗り越えられました。我々が行っている住宅保証制度は、保証人を見つけきれない留学生のサポートです。住宅保証の面で言うと、他の国ではお金さえ払えばいいし、一週間以内に家を借りられます。そういう風になるべきだと思います。それも包摂的かもしれないですね。

【大野氏】借りられない居住困難者は外国人だけではありません。高齢者も保証人がいないし、障害者もそうです。佐賀県では、障害者、外国人、シングルマザーが借りられる保証制度「すまいるサポート佐賀」という制度をNPOがやっています。

【三輪田氏】メリットとしては、外国人コミュニティに対する意識が行政は強くありませんでした。NPOはネットワークを持っていますので、同胞として相談ができます。

 

【大野氏】NPOと協働したのはグッドプラクティスですか?NPOが行政の下請けになるという問題もあります。そのあたりはどうでしょうか?

 

 

【三輪田氏】お互いに協働の成果が出ています。正直、NPOに委託する方が面倒です。自分たちのやりたいようにやらせてくれよとなります。直営した方が人手はかかりますが面倒ではないです。でもそれでは発展性がない。いろんな方が参画することで住民自治にもつながります。

【上林氏】ギリスで多文化共生の活動を見ましたら、外国人の支援は彼らと同じ母国から来たNPOが担当していました。難民を保護すると同時に、元難民の雇用機会を保障するという一石二鳥の方法でした。

【大野氏】国際協力のNPOは今までは「エンパワーメント」と言ってきましたが、最近は「エンタイトルメント」だと言っています。どういうことかと言うと、立ち上げだけではなく、場をつくるべきとなっています。まさにイギリスや豊橋市ではできているということです。

 

中西さんに質問したいと思います。消防団については参加型で作ったのでしょうか。

【中西氏】最初はガイドブックの行き先が分からないのが発端でした。もともと消防団員は日本国籍を持ったものという縛りがあります。人手不足だからいきなり外国人とはと考えていませんでした。でも危機管理課の職員が「機能消防団員は奉仕の範囲でやれるので誰でもなれる。一番ぴったりなのではないか」と提案してくれました。市役所にもキーパーソンがいたのが良かったですね。

 


【大野氏】傍示さんのアイデアは本当に素晴らしい。ロジックを固めるのは大変でしたか?


【傍示氏】去年の11月に法改正され、すぐにミャンマーから人を呼べと上司から言われました。技能実習生は違うと思い、そこで西九州大学に減免を求めて、2か月かかるのを3日で決めてくれとお願いしました。おかげで、今は全国でも注目の制度になりました。問題はありますが構築できたことで次のステップにいけると思います。佐賀が先鞭的な取り組みをしていると訴えていきたいと思います。

【大野氏】ミャンマーの子を幸せにしたいと熱く語られていました。プログラムができたら全国で使えるようにしたいと言っています。ただ、来る方の幸せを願えるところに使えるようにしたいと考えています。ぜひ皆さんに応援して欲しいと思います。

 

【太神氏】別府は昨年地震があり、観光客や留学生がすぐ帰りたいと駅や市役所に駆け付け大騒ぎになりました。でもそのとき、避難所では、留学生は住民なので、物資を受け取るために並んだり、渡す側に回ったりしたのが自慢です。そこから災害時の動き方を今は考えています。消防団はとても良いですね。帰ったらすぐに話したいと思います。

【三輪田氏】事業で関連するのは太神さんの取り組みで、留学生の活躍支援です。実は我々も「留学生活躍支援事業」を本年度からやっていますが、海外展開の手助けになるなどヒントをもらえました。

【中西氏】今、連携している留学生課の課長さんは17年間APUの立ち上げをした方です。課長や太神さんのノウハウを聞きたいです。豊橋市はいろいろと進んでいると思います。草津でも取り組めることがあればと思いました。

【傍示氏】私は前職の時に防災関係を担当しました。東日本大震災後に消防団は重要となりましたが、そこに外国人とは思いつきませんでした。昔の仲間に紹介したいです。

【大野氏】佐賀にも市役所などに機能別消防団があります。でも外国人はすごい取り組みだと思います。真似ができることはぜひやってもらいたいです。

<会場から質問>

【質問】熊本でフェアトレードや医療通訳をやっていますが、市は無関心です。国際会議に出たときもいろいろと制限をされ、計画を作り直さなければならなりませんでした。NPONGOがかなり行政に対して不満を持っていることを聞いて欲しいです。

 

【質問】外国人が日本社会に住む上で、それぞれの地域でこんな苦労があったなどを聞きたいです。

 

【太神氏】ホームステイプログラムをした時に、「こんな風な留学生が来てほしくない」という話はありました。別府市や大分市は外国人に慣れてしまいましたが、そうでない地域に広げるのは課題です。地道にやるしかないと思います。

【三輪田氏】毎日のように「外国人に対する支援をするのはなぜだ」と、隣の市から来る人もいます。外国人への意識は課題と感じています。「ともにつくりあげていくものなのだよ」という意識付けをしていかなければいけません。地道な啓発というと薄っぺらくなりますが、そうだと思います。

【大野氏】そういう市民性を高めるのが日本の課題ですね。行政や市民活動側からどうコミットメントするかが課題だと思います。

【中西氏】「ダイバーシティ草津」のメンバーもしていますが、そこにいる外国人のキーパーソンたちの後押しをしたいと思います。ただ問題は地域住民の中で地域格差がすごくあることです。琵琶湖近辺の古い農家のあたりは、「外国人いないし、何もせんでいい」と関心を持ってもらえません。

【大野氏】多文化共生は、障害者や高齢者と同じ文脈で語られます。外国人も高齢者と同じと持っていけばいいのではないかと思います。「コレクティブインパクト」や、「アライアンス」という言葉がNPOでは語られています。

 

【傍示氏】:「なし(なぜ)ミャンマーか」と最初は思いましたが、心根に触れて感激しました。日本に来るという確固たる信念をお持ちです。日本で勉強するという意識があります。仏教には功徳があり、他の人に良いことをすると自分に返ってくるのです。



【大野氏】熱量を持った人が必要ですね。行政ならば場づくり、
NPOならばネットワークづくりも必要だと思います。
それでは最後に皆様にコメントをもらいたいと思います。

 


【太神氏】他の地域で特色があって、いろんな活動がある。今度は横連携を九州全土でやれば、ネットワークができるのではないでしょうか。大分は
LGBTにも取り組みますし、外国人問題にも近いです。すべての問題はつながってくると改めて思いました。

【三輪田氏】市役所の事例を話すと同時に皆さんの事例を聞きました。「包摂的」についてあらためて考えさせられました。一人親や高齢者に置き換えると豊橋市は進んでいると言われますが、全然そうは思ってはいなくて、市役所の人間の意識から変えていかなければならないと思います。「外国人」となると、市役所ではも何でも国際課がやるという雰囲気でなっていて、国際交流協会にいろいろとやってもらいますが、たとえば税金に関しては日本人と同じで税務課が担当しても良いわけです。市役所の中の意識醸成をしなければと感じました。

【中西氏】今回もいろいろと学ぶつもりで来ました。良い経験になりました。

【傍示氏】地元ということで、いろんな機会でお目にかかると思います。まだ事業は途中ですがぜひ「佐賀らしさ」を出していきたいと思います。

【上林氏】多文化共生のパネラーになるのは初めてでした。パネラーも参加者も熱心で、さまざまな意見が出ました。この流れが大きくなるのではないかと期待します。


【大野氏】
SDGsの目標がいろいろと出ていることを認識していただきたいです。それを知っているか知らないかで、皆様の価値は変わります。パーム椰子で作った洗剤の会社が児童労働で訴えられました。今後は大企業も、仕入れ先の「人権」や「ジェンダー」などのケアについても求められるかもしれません。その中心的な考えに「包摂的」があるということを訴えて、このセミナーを終えたいと思います。  

    





 

 

 

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